複合的理学療法の歴史
複合的理学療法の歴史
保存的リンパ浮腫治療の基礎とされている「複合的理学療法」は、世界各国の医師、医療者たちが研究を重ね、科学的な研究と長期的な臨床経験をもとに体系づけられてきました。
その歴史は、19世紀にオーストリア・ベルギーの外科医アレクサンダー・フォン・ヴィニヴァーター教授(Prof. Dr. med. Alexander von Winiwarter)により、その後1936年に皮膚病のケアや美容を目的とした技術としてフランスの学会でエミール・ボダー博士(Dr. Emil Vodder) により発表されたことから始まりました。
この技術を医療分野において受け継いだミヒャエル・フェルディ教授(Prof. Dr. med.Michael Foeldi)や、エテルカ・フェルディ教授(Prof. Dr. med.Etelka Foeldi)らが中心となって体系化した『複合的理学療法』は、国際リンパ学会において標準治療と認められています。
ドイツをはじめとする世界諸国で「複合的理学療法」はリンパ浮腫治療の知識と技術を習得したセラピストにより実施されており、当協会でもフェルディ式複合的理学療法をベースとした講習会を実施し、医療リンパドレナージセラピストの養成に取り組んでいます。
当協会とフェルディ学校のあゆみ
世界有数のリンパ浮腫治療専門病院であるフェルディクリニック、フェルディ学校で学び、リンパ浮腫治療セラピストおよび教育者としての認定資格を取得する佐藤佳代子(現在、日本医療リンパドレナージ協会理事)を中心に、1999年より佐藤の母校である学校法人後藤学園において取り組みが始まりました。
2002年、NPO法人日本医療リンパドレナージ協会(代表 後藤治久)を設立し、当協会では、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師を対象に教育を行い、多くのセラピストを養成しています。
当協会の講師陣である「MLAJ認定教師」「フェルディ式複合的理学療法認定教師」は、ドイツのフェルディクリニックをはじめ、全国の医療機関において臨床研修を重ね、質の高い指導に取り組んでいます。